2020年 ビックリ相続事例その2

今回は、

相続人間での話し合いがなかなかまとまらずに、

とっ~~~~~~ても時間がかかると思っていた案件が、

ひょんなことから進んでいったという、良いビックリ事例です。

 

母が2018年5月に亡くなりました。

相続人は、長男、二男、長女の3人です。

長男家族がその母と同居していました。

土地の名義は母、

建物の名義は長男2分の1、母2分の1です。

 

そして、この土地と建物は長男が相続するということで、

なんとなく合意ができていたところに、

長男が病気で亡くなってしまいました(数次相続となってしまいました)。

長男の相続人は、妻Aと未成年の子が3人。

 

夫が亡くなった悲しみにくれる暇もなく、

未成年の子を働きながら育てなければならない状態で、相続手続も進めなければならないという中、

とある会社の社長で二男の妻から、相談に乗ってあげて欲しいと亡くなった長男の妻であるAさんをご紹介頂きました。

二男は当初から一切何もいりません、Aさんに良いようにしてあげてください、というスタンスでした。

 

生前、お母さんは「自宅を長男へ、その代わりに長女にはお金を渡しておくから。」と言っていたとAさん。

私の経験上、

生前贈与をしている側が、

「生前贈与をしている」と言って、贈与をしていないことはほぼありません。

一方で、

生前贈与を受けている側が、

生前贈与を受けているにも関わらず、「贈与を受けていない。」ということはままあります。

 

家族会議の中で、Aさんが長女に、「お母さんからお金を受け取っていないですか。」と尋ねたところ、

「一円ももらっていない。」と長女。

実際には、お母さんの預貯金は長女が管理しており、その通帳の記録は一向に出てこない・・・

そんな中、

Aさんがお家を整理していたら、

お母さんが加入していた生命保険証券が見つかり、

その記録をみたら、満期になって保険金がおりており、そのお金が長女の口座へ送金されていることがわかりました。

 

 

次の家族会議の場で、

そのことを長女に確認したら、「もらっていた。」ことを認めて、

 

このお金と預貯金とちょっとした代償金で、

不動産はAさんに譲るということで合意ができました。

 

自宅の不動産を共有にするか、売却してお金で分けるしかない・・・

から、一転、

無事、希望通りの遺産分割協議が調ったビックリな相続でした!!

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